【movies】ハート・ロッカー

監督:キャスリン・ビグロー
出演:ジェレミー・レナー、アンソニー・マッキー、他

めでたく!アカデミー賞6冠を獲得した作品。

舞台はイラク・バグダッド。
路上に仕掛けられた爆弾を解体するため、ブラボー中隊は
遠隔操縦ロボットで調査を行っていた。
しかし、爆破処理しようとロボットで爆薬を運んでいたのだが
運悪く“貨車”が壊れてしまう。
手動で爆薬を設置するため、トンプソン軍曹が耐爆スーツを
着込んで近づくのだが…。


考えてみれば女性監督史上初となるオスカー受賞。
これまで女性監督といえば「ディープ・インパクト」の
ミミ・レダーだとか「ロスト・イン・トランスレーション」の
ソフィア・コッポラとか、どちらかというと優しい観点の
作品を撮るイメージが個人的に強かったように思うが、
キャスリン監督は、とんでもなくハードコア!w

冒頭から、ハンディカメラでグイグイと観客の緊張感をあおる。
物語の軸になるのが爆弾処理班ということもあって
本作には多数の爆弾処理シーンがあるのだが、
どれもドキドキすることの上ない。
アカデミー賞作品としては珍しい、アクション映画?という
考えがよぎったりもするが、そこはやはり、オスカーを獲った
だけあって一筋縄ではいかない。

多分、「スラムドッグ・ミリオネア」的に面白い作品だと
思って観ると、本作では失敗するかもしれない。


さて、冒頭で作品のテーマが示される。
すなわち“戦争は麻薬である”というわけだ。
次にタイトルの「ハート・ロッカー(The Hurt Locker)」の意図を
考えてみることにしよう。
カタカナ英語というのはハートが“Heart”みたいに思えるから
やっかいだが、さしずめ“痛みを閉じ込めるもの”という
ニュアンスだろうか。
(俗語では激しい痛みの場所、あるいは棺おけという意味らしい)

すなわち戦争という極限世界によって人間のある種の感覚が
“ロック”され、ドラッグに依存するように戦争にはまり込んで
しまう人間を描いた、という点において、この映画は
従来の戦争映画にはなかった新しい観点を提供するのである。
(かなり個人的な解釈ですが、やはりそこが、一番評価される
 ポイントなんじゃないだろうか)

物語は爆発物処理班に新しく配属されるジェームズ軍曹を
中心に展開される。
中盤くらいまでは、ある種よくあるアクション映画だ。
ルールを無視して自分勝手に爆弾を解体しまくるジェームズ軍曹と
仲間の確執から、ある出来事を起点に信頼感が高まっていく
様が描かれる。
そして中盤あたりから泥沼的戦争の現実が暗い影を落としていく。

この映画にはアクション映画によくある悪役は一切登場しない。
よって最後に悪役をやっつけて爽快感を得るようなことはできない。
淡々と、ブラボー中隊の任務明けまであと○日、という
時計がカウントダウンされるだけだ。

唐突に爆弾処理の任務が下り、誰が置いたかもわからない
爆弾を解体するために命を張る。
もちろん一瞬油断するだけで木っ端微塵のシチュエーションだ。
そんなことが次から次へと起こる。
死のふちを乗り越えて解体成功、もしくはひとまず生きながらえた
という安堵感を繰り返すうち、物語は終わりを迎える。
だがそこで待っているのは、例によって“依存症”というわけだ。

ちなみにこの作品全体を通して観ると、観客自身もその依存症を
疑似体験できるという「アバター」も真っ青?な
体感型ムービーでもある。
もう一個くらい解体してくれないかな、と思ってしまったあなたは
残念ながら術中にはまっていると言えるだろう。
全編に渡ってシャープな演出が貫かれており、驚きの構成だ。
うーん、よく出来ている。

加えてアメリカ合衆国自体の戦争依存症に対して
皮肉、と読み取れる場面などもあり、単純に個人レベルの視点で
終わる内容でもないのが、また一癖ある作品と思わせる。


と、ここまで考えて思うのは、
やっぱ一般ウケしにくそうだなということです(苦笑)
終わった後に悶々と悩むことになると思うので、
本作は一人で観てください(笑)
どうしても複数人で行く場合は、終わった後でカフェか
飲み会がベターです。


☆×4(5点満点中)

結構ショッキングなシーンも多いので、それなりの
心積もりも忘れずに…。

【movies】イーグル・アイ

監督:D・J・カルーソー
出演:シャイア・ラブーフ、ミシェル・モナハン、他

予告編も大胆だったが、実際もかなり大胆に組まれた
ノンストップムービー。

アフガニスタンのテロリストを監視するアメリカ軍は
ターゲットとなる人物をコンピュータ照合するが、確証が持てずにいた。
タイムリミットが迫る中で大統領命令を仰ぎ、結果的に
空爆が実行される。
一方、しがないコピー店員のジェリー・ショーがある日帰宅すると、
双子の兄が死亡したという知らせが届く…。


「30秒でFBIが来るから逃げなさい」で始まる理不尽な逃避行。
突然生きるか死ぬかの大逃亡劇に巻き込まれた主人公たちと、
同時並行で進む複数の物語が最後に交錯していくという物語構成。

別にアクションヒーローが出てくるわけでもないのだが、
終始緊張しっぱなしのド派手なアクションがてんこ盛りの
展開となっている。
くわえて、結構いろいろなITネタも登場するが、物語を理解するのに
さほど敷居は高くなく、まるで自分が賢くなったかのように
スラスラと見せてくれる演出はなかなか見事と言えそうだ。

ちなみに監督は「ディスタービア」を撮ったお方。
そう考えればなるほど納得。
ハンディカメラ主体の作風には確かに見覚えがある。

もうここまでくると正味、サスペンスというより、アクション映画だと
言ってしまったほうがいい気もする作風である。w
肉体派というより草食派(?)な21世紀的
アクションエンターテインメント。

元ネタは10年くらい前にスティーブン・スピルバーグが
考えたらしい。
終盤へ向けて、“敵”の思惑がいよいよ見えてくるあたりの
仕掛けは、個人的にはなかなか楽しめた。
「ダイ・ハード4.0」はちょっとないかな、と思ったりするが
これはなかなかありそうな気もする。
確かに“こういう”セキュリティホールは考えられる。

まあどこかで見覚えが…と言ってしまうような部分も
あるかもしれないが、あまり深読みしすぎるとかえって
面白くなくなってしまうかもしれない。
全体的には楽しんだが勝ち。軽く観るべし、だ。


☆×4(5点満点中)

やっぱりシャイア・ラブーフって、ハリウッドスターとしては
童顔ですよね。

【news】たまに見つける

Youtubeで映画の予告編ばかり見ていると、たまに「おっ」と思うような
ものに出会うことがあります。

そんなわけで、よく出来てるなーと思った予告編をご紹介。

タイトルは「The Crazies」というわけで、一見何の変哲も
なさそうに見えますが、最近流行のゾンビ系(?)作品に
近いイメージでしょうか。
若干ホラー色があります。

予告編を見るだけで全編見たような気分になること受けあいです。w
非常にわかりやすく、丁寧な編集。
クライマックスまでの展開がおおよそ予想できますね。
さすがにオチまではわかりませんけど。

果たして日本公開するのでしょうか??



ちなみに終盤使われている曲は「ドニー・ダーコ」で
使われてたものですね。w
懐かしい。

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しまんちゅ

しまんちゅ

へこみやすい魚座、最近自分は天然かもしれないと思い始めたAB型。
寝ても覚めても映画に埋もれる日々が好きであります。
映画検定はまだまだ3級です。これからも頑張って勉強しようと思います。
その他、たまにロック、小説にふけり、思い立って旅行に行ったり写真など撮ってみたり。

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