【movies】パフューム ある人殺しの物語

監督:トム・ティクヴァ
出演:ベン・ウィショー、レイチェル・ハード=ウッド、
    ダスティン・ホフマン、他

小生は生まれてこの方、香水とは無縁です。
(そりゃ、人がつけてるのをかいだことはありますけどね)
そういう意味で、とっつきにくいかなーと思ったんですが
本作は期待を上回る出来でしたよ。


グルヌイユは18世紀のフランス・パリの魚市場に生まれた。
ありとあらゆる悪臭が立ち込めるその場所で彼は類稀なる才能と共に
産声を上げたのだ。
その才能とは、あらゆるものの匂いを嗅ぎ分けること。
様々なもののにおいに興味を持つ彼はある日、運命的な女性との
出会いによって次第に女性のにおいに執着するようになり…。

本作はスタートするなり、いきなりの修羅場。
そしてうって変わって、彼が生まれたところから物語が語られていく構成。
“18世紀のパリは臭かった”というナレーションのくだりがすでに秀逸。w

見所はまず、なんといっても“香りの視覚化”。
匂いをテーマにしたような作品はたまにありましたが、
この作品ほど工夫してるなーって思わされるものはなかったですね。
観ていて上手いって思いました。
匂いを表現するメタファーの選定やカメラの動き・フォーカスまで
かなり細かく、力の入った演出です。

様々な匂いとの出会いが描かれる序盤を経て
中盤以降、いかにして女性の匂いを集め、抽出し、保存するかという
テーマに没頭していくにつれ、次第に犠牲者が増えていきます。
タイトルにある人殺しへと、彼は変貌するわけですね。
しかし彼にとっては純粋に、最高の香りに出会うための行為であり、
殺人や罪などという言葉はその影すらも、彼の脳裏には
浮かばなかったことでしょう。
そしてかく言う観客にも次第に「どんな香水が出来上がるのか?」という
興味が湧いてくるはず。
ハンニバル・レクターを観ている感覚に近いですね。
サスペンス描写も結構上手くて引き込まれてしまいます。

そして遂にたどり着く、究極の香水。
その効果のほどが示されるクライマックスは、ちょっぴり

「!!」な展開ですが

これまでの演出や流れを考えれば十分納得のいくものだと思います。

生まれてこの方、誰にも愛されたことがなく愛を知らないグルヌイユが、
その本能の赴くままに香りを追求してたどり着いた到達点が、
実は愛だったということは最強のアイロニーとしか言いようがないでしょう。


☆×4(5点満点中)

演出は多少、好き嫌いが分かれるところもあるかもしれないですね。

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しまんちゅ

しまんちゅ

へこみやすい魚座、最近自分は天然かもしれないと思い始めたAB型。
寝ても覚めても映画に埋もれる日々が好きであります。
映画検定はまだまだ3級です。これからも頑張って勉強しようと思います。
その他、たまにロック、小説にふけり、思い立って旅行に行ったり写真など撮ってみたり。

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