【movies】ブラインドネス

監督:フェルナンド・メイレレス
出演:ジュリアン・ムーア、マーク・ラファロ、伊勢谷友介、他

カンヌで話題になって以来、全然日本公開が遅かったので
忘れてしまった人も多いのでは?と思ってしまう作品。

ある日、交差点で一台の車が立ち往生する。
運転していた日本人男性は突然目が見えなくなった、と
訴え、人の助けを借りながらなんとか自宅に戻るのだが、
その後の眼科医の診察でも原因がわからず…。


「シティ・オブ・ゴッド」や「ナイロビの蜂」といった
クオリティの高い作品を手がけるフェルナンド・メイレレス監督の
独特の感性によってまとめられたパニック。

ある日突然失明してしまうという不条理さと、それで終わらない
現実の過酷さ。
謎の病はやがて全世界へと拡大し、物語は失明者たちの収容所へと
移っていく。
しかしそこで幕を開けるのは例によって人間たちの醜さである。

この作品の一つのキーポイントは主人公を演じる
ジュリアン・ムーアだけが“目が見える”というところにある。
その目に映るのは途方もなくむごたらしい世界で、
圧倒的な孤独感・恐怖感といったらこの上ない。

観客はまさに、彼女の目を通してこの作品の現実を見ていくわけだが、
それはひょっとしたら、観ないほうがよかった、と思わされるもの
であるかもしれない。
そういう意味で、この作品はかなり観手を選ぶ作品だろう。

だが、全世界が失明するという秀逸な設定の中で展開される
人間ドラマにはなかなか考えさせられる要素も多分に含まれている。

人間は生きていくうえで必要な情報のほとんどを目から得ている
と言われるように、目が見えなくなった、というだけで
いとも簡単に社会が崩壊してしまう様は恐ろしいものだ。
と同時に、人間の持つ醜さがいつにも増して浮き彫りにされてしまう。

こんな状況を見ると、なぜ皆、多くの人は五体満足で
生きているにも関わらずロクな生き方をしていないのか。という
疑問まで沸いてくる。

私たちは目が見えていながら、掴むべき幸せを見逃し、
汚いものは見ないようにして生きている。
しかしながらこの映画を機会に、ちょっとぐらい目を逸らさずに
生きていけるようになりたいものだ、などと思わせるのは、
この作品の終わり方に希望の光が見えるからかもしれない。


☆×4(5点満点中)

一人でじっくり観る映画ですね。

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しまんちゅ

しまんちゅ

へこみやすい魚座、最近自分は天然かもしれないと思い始めたAB型。
寝ても覚めても映画に埋もれる日々が好きであります。
映画検定はまだまだ3級です。これからも頑張って勉強しようと思います。
その他、たまにロック、小説にふけり、思い立って旅行に行ったり写真など撮ってみたり。

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