【movies】おくりびと

監督:滝田洋二郎
出演:本木雅弘、広末涼子、山崎努、他

先日のアカデミー賞で外国語映画賞を受賞した作品。
日本映画では史上初だそうです。

チェロ奏者の大吾はようやく掴み取ったオーケストラの奏者という仕事を、
楽団の解散によってあっけなく失ってしまう。
あてもなく、大吾は妻と共に故郷の山形に帰る決意をし、片親の母が
唯一残してくれた家でささやかな生活をスタートさせる。
次の仕事を探す大吾は、新聞広告の「旅のお手伝い」という仕事の面接を
受けることにするのだが…。

ってなわけで、何かと話題でございますがおくりびとというのは
遺体を納棺する人、なのだそうです。
あんまりなじみはないですが、体を拭いたりお化粧をしたり、衣装を
着せたりといったことが主な仕事となっています。
昔は親族がやっていたそうですが最近では葬儀屋さんが
行うこととなり、葬儀屋さんといってもこればっかりやっているわけでも
ないので、いつしか納棺を専門で行う業者が出てきたのが始まりで
あると、作中では説明されています。

物語は納棺師見習いとなった主人公がこれまでのいきさつを振り返る
ところから始まります。
俳優としてのモックンをほとんど見たことがなかったので何ですが、
すごく味があって良いですね。
納棺師としての仕事ぶりも、まるで舞を舞っているかのような鮮やかな
手並み。

“死”という普遍的な人生のイベントにおいて、故人の新たな旅立ちの
“お手伝い”をするという作品の骨子がきちんと体現されているような
その振る舞いで、一気に作品に引き込まれる感じがしました。
納棺師という職に対する偏見の払拭というのも主要なテーマのひとつで
ありますが、かの手並みを見れば一瞬で吹き飛ぶように思いました。

脇を固める広末涼子や山崎努の好演も見所の一つですし、
特に、全体的に笑いがちりばめられており、重苦しいテーマにあって
ラストまで見やすい脚本は秀逸。
終わってみて130分というのは意外かもしれません。

人は必ず死にます。
しかしながらその死には二つとして同じものがなく、また全てが
尊いものなのだという価値観もよく表現されています。
こうして見ると日本の葬式というのは、やはり一種独特の趣がある
ものですが葬式観の異なる欧米でも同様に評価されたのは、
やりかたは違っても“死”に対する考え方は同じなのだと
感じさせられます。

とかく死が軽視される昨今、また、葬式というもの自体が疎遠に
なりつつある私たちの生活において、単純にアカデミー賞受賞という話題を
抜きにしても、この映画は一見の価値ある作品でしょう。


☆×5(5点満点中)

この映画を観た後は、不思議とケンタッキーが食べたくなります。w

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しまんちゅ

しまんちゅ

へこみやすい魚座、最近自分は天然かもしれないと思い始めたAB型。
寝ても覚めても映画に埋もれる日々が好きであります。
映画検定はまだまだ3級です。これからも頑張って勉強しようと思います。
その他、たまにロック、小説にふけり、思い立って旅行に行ったり写真など撮ってみたり。

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